第20章 田島のお兄さん
んー。緊張する。
田島の家の前に着いたものの緊張して、なかなかチャイムが押せない。
男の人「どーしたの?うちの前で?」
急に男の人に話しかけれ戸惑ってしまった。
のぞみ「え、あの田島くんに…」
男の人「あぁー!その制服って、悠の学校の子だよね!もしかして悠に用事?」
のぞみ「は、はい、そうです。田島くんに会いにきました。」
この人、田島くんのお兄ちゃんかな?お兄ちゃんとお姉ちゃんがいっぱいいるって言ってたし。
のぞみ「あの、田島くんのお兄さんですか?」
男の人「そーだよ!てか、もしかして彼女!?」
のぞみ「は、はい。」
まじまじと見られ恥ずかしくなってくる。
お兄さん「悠に彼女できたのは知ってたけど、こんな可愛い子だったんだー!」
のぞみ「え、そんなことないですよ!」
お兄さん「ところで悠とは、ぶっちゃけどこまでいったのー??」
初対面なのにこんなこと聞いてくるなんて。こういうとこ田島のお兄ちゃんってかんじだな。
のぞみ「まだ、付き合って間もないんで。」
お兄さん「キスはしたのー?」
お兄さんは楽しそうに聞いてくる。
のぞみ「えっ!? まだですけど…」
お兄さん「へぇー、じゃ俺が先にしちゃおーかなぁ?」
のぞみ「えぇー!?」
お兄さんの顔が近づいてくる。びっくりして目を閉じた。
お兄さん「ふっ、じょーだんだよ! でも、ほんと可愛い反応。弟の彼女じゃなかったら狙ってたなー」
お兄さんはニコニコしている。多分、怒るべきところなのかもしれないが、この人の笑顔を見ているとそんな気持ちにはなれない。
お兄さん「ところで、何しに?」
のぞみ「あ、田島くんに夜ご飯、家で一緒に食べよって言われて、それで来たんです。でも入りづらくて…」
お兄さん「もしかして緊張してんの?」
のぞみ「え、はい。大家族だって聞いて。しかも学校帰りだから手土産も持ってないし…」
お兄さん「大丈夫大丈夫!うちの家ほどゆるい所ないから。もー彼女、心配性で可愛いなー」
お兄さんに手を引っ張られ、家の中に連れて行かれた。