第4章 新しい恋と愛……?
終業式の帰り道。
いつものように一静と帰っていた。
「夜海って春休み空いてる?」
会話の途中で聞かれて、少しだけ予定を思い出す。
『うん、由紀と遊ぶ予定はあるけど、大丈夫だよ。』
「じゃあさ、どっか2人で出かけない?」
『そ、それってデ、デート?』
「そう。…3学期って日数少ない割に、いろいろあったから時間作れなかったろ?俺も部活あってし。」
『そーだね。あ、でも春休み中もバレー部は部活あるんじゃないの?』
「毎日じゃないって。……それとも俺と行くのイヤ?」
『そ、そんなことないよ!行きたい!!』
彼氏とデートするのが嫌な女子なんていない。
放課後ぐらいしか一緒にいられなかったわけだから、凄く嬉しいって思った。
「じゃあ決定な!どっか行きたいとこある?」
『うーん……あ、映画みたいのあるだよね。』
「じゃあ、映画見に行くか。駅前のショッピングモールの中の映画館でいい?」
私の要望をあっさり受け入れて提案してくれる。
本当、大人だなって感じる。
『うん!ありがとう!
あそこなら、いろんなお店も入ってるから一日楽しめそう!』
「じゃあ、時間とかはまた後でLINEするわ。」
『わかった!』
初めての1日使ったデート。
それを心待ちにするほど、貴大のことを少しでも忘れられる気がした。