第1章 あなたは私の好きな人
※夜海
『行ってきまーす!』
3学期に入って間もない日のこと。
冷たい空気に身を震わせてながら玄関の扉を閉める。
『あ!』
「お、はよー夜海!」
すると、家を出た先には幼馴染みの貴大がいた。
『おはよー貴大!今日は朝練ないの?』
「おー今日は月曜だしな、休みー。」
『そう言えばそうだったね』
とう言って私は貴大の横を歩く。
「夜海、数3の課題やって来た?」
『あ…。』
貴大に言われて私はハッと思い出す。
昨日、帰ってからご飯食べてり部活で使う資料探していてら、すっかり課題をやってくるのを忘れてた。
「しゃーねーな、見てやる!代わりに駅前のカフェのシュークリーム2つな!」
私の顔を見て察した貴大はニッと笑った言う。
『わ、わかったわよー!』
「ラッキー!つーかお前いつも言うけど課題ぐらい忘れんなよ。」
『だ、だってー。部活終わって帰ると疲れてやる気出ないんだもんー。あと忘れる。っていうか、貴大だって部活やってるのになんで課題忘れないのさー!』
「俺は学生としてやるべき事はやってるだけだ。」
『うぅ…。』
そんなくだらない話をしながらいつもの通学路を歩いた。