第7章 兄の考えと二人の気持ち。
裕Side
日向がどこかに出掛けてはや二日。
味気ない日々を過ごしている。
仕事が全然楽しくない。
ご飯も正直不味い。
時間が無駄にも思える。
そんな日々を過ごしている。
由架と付き合う前はこんなにも味気なく、つまらない生活を楽しいと言っていたのが不思議になる。
仕事をしていて辛い等はないがけして楽しくはない。
こんな日々が最悪の場合あと今日もあわせて三日も続くと思うと寒気までもがする。
俺はなにかまずいことをしてしまったのだろうか。
年下の俺が何もできなさすぎて嫌になったのだろうか。
何もかもが気になる。
仕事は割りきってできるが休憩中やプライベートになるとそれが頭から離れない。
仕事中もけして頭から消えている訳じゃなくてどこか片隅にその事が浮かぶ。
そして、そんな今日は家に帰って由架がいない現実を見たくなくてわざと残業している。
もはや、家に帰らなくていいならサービス残業でもいいと思っているくらいだ。
けれどこんなときに限って仕事はすぐに終わってしまった。
[今からどこいこう。]
そんなことが頭に浮かぶ。
立ち飲み居酒屋か、それとも柄にもなく漫画喫茶か。
あるいはもう家に帰りたくないならカプセルホテルに泊まるか。
会社からでても車のなかでぼーっと考えていた。
ピロン
携帯が鳴る。
メールが来た音だ。
由架?
そう嬉しくなったがウィンドウをみれば[兄さん]と書いてある。
[なんだよ]
そう思いながらも俺はそのメールを開いた。
[もう一度しっかり話したい。]
兄さんからのメールにはそうかかれていた。