第16章 籍をいれると言うことの重み
「ただいま~。」
私はそういって扉を開ける。
するとそこには寝落ちした裕がいた。
「…こんなところで寝たら体痛くなるよ~?」
私はやわらそう声をかけた。
すると彼は突然私の顔を自分に寄せた。
そのあとそっと口づけを交わす。
「…お帰り、待ってた。」
私はそういわれ、驚く。
「もしかして起きてたの?」
私がそう聞くと彼はコクリと頷いた。
なので私は彼にこう声をかける。
「あのね、話したいことがある。」
しばらくして、彼はソファーに腰掛け、私はそのとなりに座り目の前にはマグカップに入った珈琲が二杯。
私は話す覚悟をした。
いいタイミングで結婚式に出席したと思った。
あれがなかったら私たちは別れていたかもしれない。
「あのね、裕。私今まで勘違いしてた。プロポーズされたらはいなのか、お別れか、どちらかだけだと思ってたんだよ。でも違うなって思ったんだよね。」
彼にそういうと不思議そうな顔をしていた。
「私は今、あなたとは結婚できない。けど、もしいいならお付き合いを続けたいし、これから先結婚も考えたいと思ってる。」
さらに私がそういうと彼は私に聞いた。
「理由、聞いてもいいか?」
気になるのは当たり前だ。
だから私は理由をのべた。
「今の私に、結婚する勇気がない。」
すると彼は私のことを見つめていった。
「俺のこと嫌いになったとかじゃないのか…?」
私はその発言に驚いた。
「それはないよ。そう思わせてたならごめん。私は裕のこと、好きだよ。」
そう言うと彼は嬉しそうに微笑んだ。