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Diable Patron

第2章 上司の理解不能の言動


「お疲れ様でしたー」



いつも通り私は仕事から上がろうとしていた。



「日向、今日は残れ」




突然飛んできた地獄の一言に背中が凍る。




「今日も、ですか。部長」



私が後ろを振り向くと今日はいつもの量とは比べものにならないくらいの量の書類が詰んであった。



「突然、仕事が入ってな。明日の昼には仕上げなきゃいけない。俺一人じゃできそうにないからな。」



そういいながら手を動かす部長をみて思った。




[今日はいつもの残れとは違う]




これはおそらく緊急なのだ。




私は慌てて部長のデスクへと向かい書類を一部、自分のデスクに置いて再びデスクに座った。




今日も残業なのか。



見たいテレビあったのになと思いながらも仕事は仕事!



そう思い、割りきってカタカタとキーボードをうち始めた。




数時間、仕事を続けど仕事が減らない。



限界を感じた私は時計を見る。



時刻は10時。




現状の時刻であの仕事量、二人では到底裁ききれない。




部長にはいつも残業を押し付けられるが、私以外には絶対残業させない。



それどころか、定時で帰れと言うことが多い。



何日か目の残業で、何か呼びたくない理由があるのかもしれないなと思い今までヘルプを呼ぼうといったことはなかった。



あいにく、私もまだぎりぎり若い。



寝れば体力的限界は回復する。



朝まで仕事をしても仮眠をとればなんとかなる。



けれどこの量は二人で朝までやっても終わらない。



私は危機感を感じ部長に提案した。



「この仕事の量、二人では無理だと思います。時間も遅いですが、他の方も呼びませんか?」




そのあと、すこしの間部長は手をとめた。




「.....そうだな。悪いが来れそうなやつに連絡頼んでもいいか?」



すこし疲れ気味で部長は言う。



それに対して私は「はい!連絡ついでに飲み物買ってきますね。絶対、明日までに仕上げましょう。」といって部署を一旦出た。
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