第1章 大嫌いな上司
私、日向 由架は都内で働くOL。
数ヶ月前にあった部署移動で人生が変わった。
まず、一つとしては2年付き合っていた彼氏に仕事が原因でふられた。
お互い休みが合わないような感じだったので仕事帰りにご飯などをよく食べにいっていた。
ところが、今の部署に移動して来てからなぜかその予定と被せるように部長の氷山さんが残業を押し付けて来る。
もちろん残業手当ては出るが、約束をドタキャンさせられることになるのだから気分は良くない。
あげく、最近は残業のおかげで帰りが遅くなりいつも一人で飲みに行っていたバーへ行く時間が変わった。
するとそのバーの常連さんとして店の人に紹介されたのが氷山さんだったのだ。
仕事はできるし、どう足掻いても美形だし、回りから見れば完璧な人間だ。
けれど、私はそんな部長が大嫌いだった。
今日もそんな鬼畜部長の悪の試練(残業)が終わり会社から帰宅しているところだ。
すると私の携帯がプルルルってなった。
画面には私の姉の日向 莉架の名前があった。
「もしもし」
私は電話に出る。
するといつもとすこし違ってテンションが高い姉の声があった。
「もしもしー?由架?」
私は「うん」と軽く返事をする。
すると莉架は「あのねー、私結婚することになったの。」という。
私は「おめでとう!前いってた人?」という。
姉には付き合って1年になる彼氏がいた。
今だ、予定は合わず、あったことはないが話をきくだけでもすごくいい人だった。
年は姉の二つ上で私より一つ年上の弟さんがいるんだとか。
姉は「うん!ありがとう。それでさ来月挨拶に来るんだけどこれるかな?」という。
だがその日はあいにくの仕事で休めそうにもなかった。
そのことを姉に伝えると姉は「彼の弟さんもお仕事忙しいみたいで来週なら会えるって言っててその日空いてるなら由架もどうかな?」という。
その日は会社自体がお休みで私も行けそうな日だった。
なので「その日なら行けるよー。」というと、姉は「わかった!またね。」そういって電話を切った。