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兄に恋したはずなのに

第4章 これが本当のschool love


私が数学準備室をノックすると、


「はい、どーぞ。」


やる気なさげな兄の声が
聞こえてきたので中へ入った。


「一体なんのご用です?鳴海先生。」


私が意地悪くそう言うと、
思い切り腕を引かれて
ドアに押し付けられてしまった。


カチャリ。


兄は鍵を閉めてしまったようだ。
しんとした準備室には
私とお兄ちゃんだけ。


「由美、俺のことどう思ってんの?」



突然聞かれたその質問に私は
戸惑いを隠すことができなかった。

そして数十秒悩んだ後に、
私は意を決して口を開いた。


「好きだよ。1人の男の人として。」



とうとう言ってしまった。
もう引き返すことはできない。

元には戻れないという不安が
私の身体を震わせた。
それに気がついたのか兄が
そっと私を抱き寄せる。


「俺もね、由美好きだよ。」


耳元でそうささやかれて、
思わずビクッとしてしまった。


兄の吐息が耳にかかって
ゾクゾク感が止まらない。


「ねぇー、由美。いいこと思いついた。」


兄の手が私の身体を滑っていく。
頭、頬、胸、そして下半身へと。


「ここでしよっか?」


兄の浮かべた不敵な笑みに
私は酔ってしまった様だった。
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