第8章 STAND 8
外がピカッと光った。
それから、雷がドーンと鳴った。
「うおっ!」
全身がビクッと震える。
そのせいで、翔くんが起きてしまった。
翔「ぅん…、あっ、松本くん、ごめんね。重かったでしょ?俺」
目を覚まして直ぐに身体を起こした翔くん。
寝起きいいなあ、翔くん。
俺は朝弱いから羨ましいぜ。
「全然。乗っかってんの、わかんねえぐらいだったよ?」
翔「え?あははは。松本くん、そんなわけ無いよ~」
俺の肩をバシバシと叩いて笑う翔くん。
「ほんとだって」
ほんとに役得すぎて重さなんか感じなかったんだよ~。
和「……雨降ってる」
二宮がのっそりと起きた。
なーんで起きちゃうかなあ?
今俺らいい感じだったのによおー!
翔「あ、二宮くんごめんね、起こしちゃって。俺、うるさかったでしょ?」
和「いや…。雨の音で起きた」
3人で窓を眺めた。
雨足は強くなってきて、暫くは止みそうにない。
翔「かなり降ってきたね?」
「うん」
智「でも、夕立だからそんなに長くは降らないよ~」
さとちゃんが顔のタオルを退けながら、起き上がった。
雅紀はまだ寝ている。
雅紀、昔から一度寝たらなかなか起きないからなあ。
翔「雅紀くんの寝顔可愛いね~、癒される~♪」
雅紀の側にしゃがんでニコニコと寝顔を眺めている翔くん。
なーにー⁉
くっそー、俺ももう少し寝てたら良かった!
いやでも、これからいくらでもチャンスはある。
うん、急がば回れ、だな。