第7章 STAND 7
重い空気が流れる駅舎の中。
泣きじゃくる二宮。
そんな二宮を引き寄せて、背中を擦ってあげている翔くん。
頭をポンポンと撫でてあげている雅紀。
うっ、うぅー。
俺、どうしたらいいのー?
さとちゃんに救いを求めて目線を送ってみた。
目が合ったさとちゃんは、ニッコリ笑ってからコクりと頷いた。
ん?
どういう意味?
お前も励ましに行けよってこと?
それとも、このまま泣き止むまで待てっていうこと?
どっちなんだよー⁉
わからないよー、さとちゃーん!
結局、俺は動けずにその場で立ち尽くしていた。
一頻り泣いて、漸く二宮が泣き止んだ。
さとちゃんがペットボトルのお茶を二宮に差し出した。
智「はい、飲んで。泣いた分だけ水分補給しなきゃ、ね?」
和「……ありがとう」
二宮はお茶をひと口飲んで、「ふぅ…」とタメ息を吐いた。
翔くんが、首に巻いていたタオルで二宮の顔を拭った。
和「くふっ。翔のにおいがする」
おおぅ⁉
羨ましすぎる特典!
俺も嗅ぎたい!
智「よし、みんな。ご飯にしよう~!」
さとちゃんが、右腕を高々と上げて立ち上がった。
雅「おー!」
雅紀も右腕を上げて立ち上がった。
それを見て、翔くんも立ち上がった。
翔「おー!」
3人は、ほんとに適応能力高いっすねー?
和「おー!」
二宮も左腕を上げながら、立ち上がった。
ええっ!
お前もかいっ?!
さっきまであんなに泣いてたのに…。