第8章 襲撃
僕が雷刃を差し出した事で上層部は騒いだ。
鬼「もう1つの黒トリガーだと!?どういう事だ!」
城「明希、詳しく説明してくれ。」
僕は城戸さんに言われた通り、詳しく説明した。先程の風間さんに話した事とに全く同じではないが、全て話した。
忍田さんや城戸さん、勿論他の人も驚いていた。つい先日、進さんについては知らないと答えた本人がそう告げたのだ。当然騒ぐし、隠していた僕を責める。それを止めたのは僕本人だ。
僕「雷刃の性能も説明しなくていいんですか?」
と、よく通るアルトが部屋に響くと、責めていた声が消える。
城戸さんが勿論それも話してもらう。と言った為僕は説明する。
僕「雷刃は薙刀型の刀身で、機能は殆ど風刃と変わりませんが、威力・射程・速さ・弾数に置いては風刃よりも勝っています。」
僕がそう言うと鬼怒田さんと根付さんが目を光らせる。
僕「ただ、その代わりにトリオンの消費が物凄く激しいです。弾数は風刃よりも多いと言いましたが、それは僕のトリオン量の場合の話です。速さは光の速さで動きます。先程緊急脱出した狙撃手組は、全て雷刃で落としました。以上が雷刃の性能です。ご理解いただけましたか?」
城「雷刃だけでなく、お前自身をも交渉条件にした理由が理解出来た」
僕「では、どうします?この条件飲んで頂けます?」
僕は挑発的な笑みを浮かべて城戸さんに問う。
◇◇
廊下を出てすぐに、ずっと待っていたであろう風間さんと、何故か太刀川さんがいた。
悠一が2人に声を掛ける。
迅「よぉ、お2人さん。揚げせん食う?」
♢♢
太「全く、お前等は意味不明だな」
太刀川さんが揚げせんを食べながら愚痴り、緊急脱出後の話をした。
風「取り敢えず、黒トリガー奪取の指令は解除された。雷刃と藤咲を出すつもりだったなら、最初からそうすれば良かったんじゃないのか?」
僕「それ何ですけど、雷刃の性能を説明するには、実戦で起動した方が受け入れやすいと思ったんですよ」
それに、トップ攻撃手の実力も見たかったんです。と付け加えると、太刀川さんが僕の両肩をガシッと掴んだ。...え?
太「お前ホント強いよな!今から俺とやろうぜ!」
良い笑顔でそう言う太刀川さんに僕が戸惑っていると、悠一が僕を引き寄せ、風間さんが腹をグーパンした。
うわぁ...痛そう...。