第2章 転校
次の日ーー
今日は、次号雑誌の撮影をする予定だ。
モデルの時の名前はシュウ。所謂芸名って奴だな。
偶にどっちが本名かわかんなくなるけど…まぁ、大丈夫だろ。
確か今日は懐かしい子と一緒って聞いたけど…まだか?
小「すみませーん。遅れましたー」
その時、ちょうどスタジオのドアが開いて茶髪の女の子が入って来た。
口元にはロリポップを咥えている。
すると女の子がこっちに来た。
小「あれ?シュウじゃん。久しぶり」
俺「久しぶりだな。瑠衣。久しぶり過ぎて一瞬誰かわかんなかった。前より可愛くなってる」
小「それほどでも♪」
相変わらず、小柄で凄く女の子らしい背格好。
前は咥えてなかったロリポップが、少し幼さを醸し出していてとても愛らしい。
小「シュウは相変わらずイケメンだね」
俺「中身は女だって事忘れんなよ?w」
小「忘れてた」
俺「おいコラw」
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パシャ
ピピッ
パシャパシャ
表情や姿勢を変えて撮影していく。偶に2人で絡んでるとこを撮ったりした。
この仕事も慣れたものだ。瑠衣も、一旦この仕事から身を引いていたとは思えない様なポージングだった。
パシャパシャ
パシャ
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撮影が終わり、2人とも制服に着替える。
小「そう言えば…私、シュウの本名知らないや」
俺「俺の本名?確かに教えてないな」
小「うん。女子って事はわかってるんだけど、学校違うし、名前わかんないじゃん?」
俺「…まぁ、瑠衣ならいいか。俺の本名は藤咲明希だよ」
小「……もしかして、昨日転校して来た藤咲さん?」
俺「よくわかったな。シュウこと藤咲明希です。よろしくね」
初めて本名を曝した。
あ、本名バレちゃったから言っとかないと…
小「よろしく!そっか〜藤咲さんだったんだ〜」
僕「うん。あ、他の人にはこの仕事の事、言わないでくれると嬉しい」
小「?なんで?」
僕「周りでキャーキャー言われるの好きじゃないし、取り巻きとか出来てもめんどくさいんだよね」
小「なるほど。わかった、内緒ね」
僕「あと、仕事以外でシュウ呼びは禁止だよ?」
小「了解であります!」
僕「ありがとw」
瑠衣が理解のある人でよかった。
そして2人は着替えを終え、学校へ向かった。