第2章 NEW START!
そして、1週間……
僕達はラストスパートかけて練習をした。
疲れも溜まったけど、それ以上にライブへの興奮が高まってきて、今は緊張とドキドキが溜まっている。
ライブ当日―――――――――
「よし!いよいよだな!」
真広くんが僕達の方を見て声をかける。
それを合図に5人で輪になる。
「瑞希、緊張してると思うけど、俺達が付いてる。思いっきりやれ。今回はお前が主役だ。『新しいスタート』……NEW START!やるぞ!!」
「「おう!」」
「はい!」
裕斗くんは相変わらず無言だ。
「何かさ、懐かしいな。5人でライブって。……なぁ、アレやろうよ!5人揃ったんだし!」
「アレ?」
「あぁ、あれね。『StarPiece』って『星』って入ってるだろ?1人1人のピースサイン合わせたら5人で星ができる。だから、よくこうやってピースサイン合わせてたんだよ。」
そんなことしてたんだ……
「ねー、やろうよ!」
「俺はしない。」
裕斗くんが断る。
「……まだ、瑞希がメンバーと認めてない。確かに1ヶ月間共に過ごして練習もしたけど……それはあくまでもライブを成功させるためだ。社長、事務所のため。」
「裕斗、あのな!」
「真広くん、大丈夫です!ライブ前にやめましょう!お客さんを楽しませるために、僕達が楽しまなきゃ。」
「そ、そうだな。ごめん。」
空気が悪くなった。
このままじゃ……
「よし!じゃ、やるか!ほらほら、まーくんも裕くんもピリピリしない!」
圭くんが裕斗くんと真広くんと肩を組む。
ちょっとは和んだ気がする。
そして……開始のカウントダウンが始まる。