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ハイキュー!! 秋祭りバトン!

第6章 陽だまりの差す場所




伏せられた睫毛がゆっくりと動いて、
真っ黒な瞳が俺を捉える。

そして小さな声で俺の名を呼んだ。

「ごめんなさい、私、寝ちゃってたみたいで」

菅「ううん、ここ、暖かいもんな。
俺も少し眠くなってきそう」

なんて笑って、本を開く。

菅「答え合わせ、しよっか」

こくり、と彼女が頷いたのを見て
握りしめていた小さな紙を丁寧に開く。

「下駄箱、間違えてなかったみたいでよかった」

菅「この紙がなきゃここまでたどり着けなかったからね」

なんて笑う君は相変わらず綺麗で。

菅「ここの部分はこの本の題名のまま」

頷く。

菅「P128R12 のPはページ。
その隣が128だから、128ページ目の
R、右から12行目。
正解?」

彼女が頷いたのを見て小さく笑みがこぼれる。

「本当は、もっと早くに話したかった」

菅「ごめんね。ずっと待たせて。
ちゃんと言うって言ってから、時間経っちゃった」

「うん、待ってた」


悪戯に笑う顔に釣られて俺も笑う。

告白って緊張するもんじゃないっけっか。
なんて思うけど、
恋愛小説みたいにあんなにドキドキしてたら
告白なんて出来ないんじゃないか、とか。

なんて別の事考える余裕が出来るくらいには落ち着いていた。


小さく息を吐いて、真っ直ぐ君を見つめた。



菅「俺の、彼女になって下さい」



すぅっと小さく息を吸いこんで、
ゆっくりと彼女の唇が動いた。







「わたし、死んでもいいわ」






穏やかに笑って、そう呟いた。

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