第5章 スポーツの秋?それとも恋の秋?!
なっ?!
ー 途中経過をお知らせします!只今先頭は緑ブロック!続いて黄色ブロック!3番手は青ブロック!4番手は紫!赤ブロックはラストからグングンと追いかけます! ー
ラスト・・・行けるか?オレ?
いや、行くしかねぇだろ!
じゃなきゃ、勝てねぇよ!!
二「コガネ、悪リィな先行くぜっ!!」
ー 最終コーナーを周り、直線コースには各ブロックのアンカーが控えています!先程の順位のまま、いま!アンカーにバトンが渡されましたァ!! ー
バトンを受け取り、ひと足早く走り出した二口さんの後を追う。
ー 青ブロックアンカー早い!二口早い!次々と抜いて行く!! ー
ー おおっ?!赤ブロックもこれまた早い!!バトンをラストに受け取って前のアンカーを次々と抜いて行く!!青ブロック伊達男、二口ピンチかぁっ!・・・コガネ!!負けるな!二口を追いかけろっ!! ー
ー ちょっと茂庭!私情挟み過ぎだって! ー
実況放送の茂庭さんの声が・・・遠くに谺響する・・・
苦しい・・・息が、上がる・・・
むちゃくちゃキツい・・・
真夏の部活の走り込みより、何十倍も!
でも今はただ・・・二口さんの背中を追いかけるしかねぇんだ!!
あと少し・・・もう少し・・・!
あの最終コーナーを抜けたら直線で仕掛ける!
二口さんと直接勝負だっ!!!
『黄金川君!!頑張って!!!』
コーナーを抜ける直前、の声が聞こえた。
ここで負けたら男が廃る!!
行くぜっ!黄金川貫至!
最後の力を振り絞り、二口さんを追う。
来た・・・直線コース!
「二口さんっ!!勝負ッス!!」
二「負けねぇよっ!!」
ー 早い!!二人共早い!3位以下をグイグイと離して、いま直線コース放送席を通過しました!!残すは数十メートル!!先にゴールするのは二口か?!黄金川かっ?!果たしてどっちだぁぁぁぁぁ!! ー
パンッパンッパァーン!!!!!!!
ー いま!ゴーーーーーーーールッ! ー
ただガムシャラにゴールを駆け抜け、そのまま芝生へ二口さんと倒れ込む。
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・
息が・・・止まりそうだ・・・
それは、二口さんも・・・同じ・・・で・・・
二「こ、コガネ・・・お前どんだけ足早ぇんだって・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
ー ゴール前の審判全員集合して下さい ー