第7章 # ∞
「本当にお世話になりました」
「いいって、いいって! またいつでもおいでよ」
「はい!」
二日目は朝から街の観光案内をして。
昼は馴染みの店で郷土料理を振る舞った
夜は達也さんと城島さんも招いての大宴会。
酔いが回ったから風に当たって来ると言ったら
兄さん、俺も。ってカズが後ろから付いてきた
『星、綺麗だね』
『あぁ。』
東京じゃ街のネオンに邪魔されて星なんて見えなかったけど
此処では息を飲む程に綺麗な星空が見える
『あっ。あった』
『北斗七星?』
『じゃなくて。あそこに、』
指差した先には小5の理科で習った星座はどこにも見当たらなくて
『ギョー座。ほら、』
カズはまだ小さかったから、覚えてるわけ無いって思ってたのに。
『兄さん、忘れちゃった?』
『……覚えてるよ』
忘れるわけないだろ
初めて手掛けたサーフボードには # 3104をバックカラーにして、カズのギョー座を思い出しながらデザインしたんだから