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# 3104【気象系】

第3章 # 800080


「オーダーメイドの注文が入ったんだけどさ、」


constellationシリーズの初心者向けボードを取り置きした二人組を見送った後、達也さんがパソコンの予約画面を見せながら言った


「ベースが白から紫への曲線的で流れるようなグラデーションで、桜の花と花びらをあしらい…?
テーマは夜桜?? はぁ???」

「あぁ…なるほど。」

「智、コレでイメージ掴めたのか!?
はぁ〜…俺にはチンプンカンプンだ…」


人それぞれ得意分野があるんだから気にすんな。って達也さんに慰められて、慎吾がスネたように口を尖らせた


「デザイン起こしてみますね。
出来上がったらデータ送ります」

「あぁ、ヨロシクな」

「チェッ! なんだよぉ〜
つーかさ!夜の色と言ったらサトシブルーだろ!
なんで紫なんだ!」

「このお客さんの言ってる“紫”は #800080じゃなくて、薄桃色の桜の花とマッチするような、強いて言うなら…」

「あー、もういい!いい! 分かったよ、今のは俺が悪かったですぅ!」


もう忘れて!なんて
僕はただ、色の説明をしようとしただけなんだけどな…


「お前ら長年一緒に居過ぎて夫婦漫才みたいだな」

「「はぁっ!?」」


達也さんの思わぬ言葉にギョッとして、思わず顔を見合わせた


「ぷっ…。ゴメン、嘘、嘘」


あ、また笑い堪えてるし…
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