第5章 選択と決意

暦
「私の話聞いてました⁉︎」


烏養
「おう。だからやれって言ってんだ」


だから何で⁉︎


訳が分からず唖然としてると、コーチがそんな私にビシッと指を差した。


烏養
「烏野と、お前の為になるからだ」


暦
「……⁉︎」


烏野と私の為って…


烏養
「お前は、自分が変わってねえって思ってるんだろ？そしてそれを嫌ってるな」


暦
「ハイ…」


烏養
「なら、変わりてえって思うだろ！」


暦
「！それは…」


変わりたいって…思ってるのは、確かだけど…


烏養
「“コーチ”って仕事をしてみりゃあ、何か変わるかもしれねえだろが」


暦
「……なんかフワッとしてる…」


思ったまま言ったら、コーチからデコピンをくらう羽目になった。