第2章 天国から地獄へ
冷蔵庫の残り物を
鍋に放り込み
グツグツと音をたてる鍋を
お玉でかき混ぜている時も
やっぱり朝のゴミ袋略奪事件を思いだし
いい匂いを出し始めた夜ご飯を前にしても
食欲が無くなってくる…(涙)
これはもうあれだな…
ご飯を美味しく食べるためにも
行くしかない!!
そう思いたって
コンロの火を止め
右手に握りしめていたお玉を放り投げ
部屋着のまま玄関から飛び出し
お隣さんの部屋の前に立ち
インターホンを人差し指で
思いきりよく押す…
とりあえず…
いなければいないでそれはよしとして
もし部屋にいたら
お礼だけでも言っておこう…
そうすれば気持ちもすっきりして
夜ご飯も美味しくなるいただけると
いうもんだ!!!
なんて勢いに任せて来てみたものの
出来れば留守であってほしい(涙)
だってやっぱりなんか
怖いじゃないか…(涙)
夜も朝もグサランかけてて
なんかちょっと近付き難いオーラを
醸し出していらっしゃるし…
そんなネガティブ思考満開で
留守であることを願っていたのに
そんな私の切なる願いは
ガチャンと音をたて
ゆっくりと開いた扉に
無惨にも打ち砕かれた…(涙)