第1章 3月26日
朝の9時・・・。
私は身支度を済ませ、2年くらいお世話になったマンションを出た・・・。
今日から、私は棗さんのマンションに住むことになった。
なぜかと言うと、理由は3つある。
1つめは、来月から通う大学が、今住んでいるマンションからよりも、棗さんのお家からの方が近いということ。
2つめは、右京さんの心配性的な何かが暴走(?)したこと。
ここ最近、右京さんが「棗の最近の食生活がよくない・・・」とずっと呟いていたので、それを聞いた上4人の兄弟(雅臣さん、右京さん、光さん、要さん)が話し合った結果、料理のできる私が行けば、どうにかなるだろうという結果になった。
ちなみに、右京さん以外の3人がそう決めたのは、右京さんのその呟きをどうしても止めたかったというのもあったのだ。
・・・と、光さんがあとから「右京ったらほんっとにうるさかったわ・・・」といいながら、その経緯をコッソリ教えてくれた。
最初は、棗さんの部屋に住むとなって少し驚いた。
だけど、それ以上に私は嬉しかった。
というのは、3つめの理由にも少し関係しているのである。
その3つめの理由と言うのが・・・・・・。