第6章 Hero A×O
今日は俺たち嵐のリーダー、おーちゃんの誕生日。
リーダーはずっと憧れの人。
ダンスも歌も、人を引き付ける魅力も、どれもすごいんだ。
せっかくのお誕生日なのにさ、楽屋で待機してる時間が長いって聞いたからね。
持って来ちゃったんだぁ、たこ焼き機。
リーダーの場合はライブ前に翔ちゃんに作る時みたいにさ、ロールケーキを入れるとか…中に入れる具をあまり冒険できないんだよね。
リーダーさ、何でも口にしちゃうのに少食だから。
お誕生日のお祝いで作るたこ焼きだからね。
食べてもらえなかったら意味がないの。
そんなわけで、用意したのはオーソドックスにタコ。
これなら大丈夫でしょ。
「あ、たこ焼き〜。相葉ちゃん、今日はライブじゃないし翔くんいないのにどうしたのぉ〜?」
相変わらずふにゃふにゃしてて可愛いなぁ、リーダー。
この人、本当に37歳なのかなぁ〜。
「リーダー今日誕生日だからさ」
「お誕生日だから?」
「たこ焼き作ってあげる」
「えっ、いいの?」
「うん。具はタコだから安心してね」
「んふふ、ありがと」
「美味しいたこ焼き作るね〜」
待っててね、リーダー。
「ん〜っ、うまいっ」
「そう?良かった〜。あ、忘れてた」
「ん?」
「おーちゃん、37歳のお誕生日おめでと」
「んふふ、ありがと」
目の前でさ、こんなに可愛い顔を見れる俺って、幸せものだよなぁ。
アツアツのたこ焼き食べて、二人して舌をヤケドしちゃって。
メンバーには呆れられたけど…
リーダーが喜んでくれたから大満足なんだ。
これからもリーダーについていくからね。
だって、俺の憧れだもん。
来年のお誕生日祝いも楽しみにしててね。
END