rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第31章 wrong step on the stairs5
「ッ…や……、ハァ…」
「ん……ん…」
「――……ッ…」
いつもなら、愛撫が進めば次第に下着が剥がされてゆく。
強引にそのままのときもあったけれど、見た目のいやらしさよりも、煩わしさの方が勝つときもあった。
シルバーはその特徴的な下着の長所を活かすべく、頑なに名無しのそれを脱がせようとはしなかった。
「っ…あ……、…!!」
「ん……」
唾液にまみれた、透けたブラジャーもそのまま。
身体のすべてが快感でとろとろになっていた名無しにとって、それ以上の愛撫がこれから齎されるのは、非常に抵抗のあるものだった。
耐えきる自信もなければ、声を抑えられるそれもない。
口元に手を添えようと、出るものは出る……。
シルバーは胸を可愛がる戯れをやめると、まっすぐに身をずらし、名無しの下半身へと顔を近付けた。
足をちょっと広げるだけで露わとなる聖域に、割れた襞のあいだを潤す滑液。
厚い下唇に通るピアスを舐めながら、シルバーは名無しの皮膜を捲ると、赤らんだ実を優しく愛でた。
表情が確認できるような明るさのなか、それをされた名無しはといえば当然声も上げていたし、何度も何度も腰を浮かせて身悶えていた。