第4章 優菜視点
「ぁ…いつの間に!」
「ん?」
「葛城代表?止めなかったら
どこまでする気だったんですか?」
葛城代表の方を向き
涙目で少し睨みながら言う
「どうだろうな?
つかその顔、俺以外に見せない方が
いいぞ?」
「え?」
俺以外って?
キョトンとした表情になってしまう
「理性のない男の前だと
誘ってるのかと勘違いされて
すぐ襲われるぞ?」
「こんな…ぇっち…なことされなきゃ
大丈夫です!」
「まぁそれもそうか!
つーか俺は耳元で喋ってただけだろ?」
「なっどこがっ!触ってたじゃないですか」
「どこを?」
色気のある声音で聞いてきて
言わせようとしてるのがわかり
真っ赤な顔になる
「葛城代表ってもしかして
Sっ気がある感じですか?」
「ああ…ドSだとよく言われるな
君はドMの素質あるな!」
「ないですよ!!」
だからこんないじわるなんだ
「普通に話せるぐらいなら
大丈夫だな…精神的には」
話を愛川くんの話題に変える
「え?」
「明日からうちの吉村
フォローに行かせるから
何かあれば話してみるといい
俺に関わって欲しくないんだろ?
だったら俺の周りの人間に
言えばいい」
するとカードキーで開ける音が聞こえ
吉村さんがドアを開けてくれて
声をかけてくれる
「代表!大丈夫ですか?」
「ああ!」
「愛川さん無事ですか?」
「はい!」
「吉村〜俺がなんかしたみたいに
言うなよ!」
「あら?そう聞こえました?」
2人が話してるのを
見て少しいたたまれなくなり
お礼を言い逃げるように帰る
「私先に失礼します!
今日はありがとうございました!」
彼女がいるのに
私に優しくしないでください
笑いかけないでほしい
これ以上好きにさせないでください
心が壊れてしまうから!