第4章 ありふれた日常
夢みたい
やっぱり、運命だって思う
奇跡だよ……
「飲み屋で知り合ってさ……」
寝起きのスウェット姿のまま、
マサキさんとの関係を話すお兄ちゃん
学生時代の友人とは、明らかにタイプ違うもんね
向かい合わせにダイニングテーブルに座る私達を後目に、
マサキさんがキッチンに立って、何かしてる
慣れてるみたいだし
雰囲気的にも、……仲いいよね?
これって……すごいことだよね
思わぬ状況に、緩みそうになる顔を我満しながら、
マサキさんの後ろ姿を見つめてた
側に居たくて
近寄りたいと願った人が
目の前で料理してるんだよ
「出来た~」
弾んだ声でマサキさんが運んで来たのは
白い皿に乗った、
少し不恰好なオムレツ(ケチャップ多め)だった
「お、マジで作ってくれたんだ?」
「ちょ、しょーちゃんが言ったんだよ!?食べるって!」
「…そう言えば、もう昼だしな(笑)」
「そうだよ。朝食うって言うから、俺はさ!」
ムキになるマサキさんに、楽しそうに笑って…
お兄ちゃんの、こんな顔
あまり見た記憶がない
「それにしてもさ~
スゴイよね!しょーちゃんとちゃんが兄妹なんてね~」
無邪気なマサキさんの声に……
私とお兄ちゃんは、目を合わせて
久し振りに笑ってた