第1章 Look at the skies
さっきまで暖かい部屋にいたから、外の温度についてけなくて、
歯がガチガチなるくらい、身体は震え出した
ポケットに両手を突っ込んだまま、自然と身体が丸くなる
この時間なら、まだ開いてる店もあるし、
とりあえずそこに非難しよう
……なんて考えながら、足早に歩いてた時だった
「なぁっ!ちょっ、待てよっ!」
怒鳴るみたいに後ろから叫ばれたから、ビクッと肩が上がって……
恐る恐る振り返る
あまりにビックリして
なんにも、言えなかった
だけどね……怒られるかな?
……ちょっと笑えたんだよね
どんだけ必死に走って来たの?
はぁはぁ息を弾ませて、鼻の頭は真っ赤だよ
「こ、コンビニ!
そう。コンビニに煙草買いに行くとこなんだけど!」
「う、うん…?」
「お前の後ろ姿見えたから!
その……雪降りそうだし……」
「しょーちゃん?」
「今晩、泊まるとこないなら……その、なんだ」
変なの(笑)
なんでそんなに焦ってんの?
「泊めてくれるの?」
「ああ。仕方ないかなって……あ!
何にもしないって約束しろよ?」
「お礼だから、
気にしなくてもいいのに……
俺、巧いよ?」
「なっ/////」
ワザと言ったら、また赤い顔してさ
……可愛いなぁ(笑)
「とりあえずっ!
煙草買いに行くから!」
「うん。付き合うよ」
真っ暗な夜道
薄暗い街灯が、俺らの足下だけを照らしてた
しょーちゃんの少し後ろを歩きながら
ハッキリと表情はわからなかったけど……
どんな気持ちで言ってくれたのかなって、少しだけ気になった
俺なんかを、2回も拾ってくれるなんてさ?
正直今まで、
セックス相手にって人くらいしかいなかったんだけど……?
タダで寝かしてくれるなんて、
相当お人好しか
……イイヒト、なんだね?
それとも、
ちょっと変わってんのかな