• テキストサイズ

【S×A】だから人生は素晴らしい

第1章 Look at the skies








俺の向かい合わせに正座したまま、


グイッと背筋を伸ばし、
俺のシャツに手を伸ばす


躊躇なく、ボタンを1つ弾くと


また次のボタンへと指を動かす





「ちょっっ!なにすんだよっ!」

「え?」

「ふざけんなっ///」


ヤツの身体を突き飛ばし、開かれたシャツを閉じた


……なのに、


尻もちをついたまま、キョトンと俺を見つめてる





「あれ?間違った?

てっきりコッチかと思ったんだけど……ゴメンね」

「はい?」

「じゃ、……っと」

「なっ///」





今度はガバッと、自分の着ていた服に手を掛け


上半身が露わになる





「な、何してっ」

「ナニって、脱がなきゃデキないでしょ?」

「デキ……ない……?」





この男は、さっきから何を言っているんだ





ふざけてるとしか思えないのに


その表情は、いたって真剣だった……







「あ~、そか。

脱がせたいタイプね?」


何も答えない俺の代わりに、勝手に納得して


ヤツはラグの上に、ゴロンと横たわった





「いいよ?

好きにシて」







「~っ/////」


カーッと頭に血が上り、
落ちてた服を、ヤツの顔面目掛け投げつけた






「いいから!

早く服着ろ!!

じゃなきゃ出てけっ」


ナンで怒るのって、首を傾げる姿は


からかってるワケでも、ふざけてるワケでもないって、気付いてはいたけれど……






「……だから、連れてきたんじゃなかったの?」

「ちげーよ!」

「……そうだったんだ。

じゃ、さ……」

「いいから!早く寝ろ!」





セリフを遮り、
もいちど怒鳴りつけた


"何で"なんか聞かれてたまるか


俺のが聞きたいくらいなのに





トレーナーに手を伸ばし、大人しく服を着ると


ヤツはまた、笑顔を見せた





「ありがとね」


……一体、何に対して言ったのか、


わからないけど


とりあえず頷いて、
空いた部屋で寝ろと促した





/ 212ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp