夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第5章 いま愛を語ろう
俺が翔くんの事を好きになったのは嵐がデビューして少し経ってから。
もちろんJr.の頃から知っていたし、付き合いはあった。でも恋愛対象とかではなくて単なる先輩後輩の関係だった。
そんな俺が翔くんを意識し始めたのはデビュー曲のレコーディングの時。
事務所の社長から手伝ってって言われてレコーディングに参加した。
その時翔くんとふたりきりでレコーディングする日があったんだ。
今までだって翔くんの歌声は聴いたことがあった。でも初めて翔くんのラップを聴いた時、感動したんだ。こんな風にカッコ良く歌えるなんて知らなかった。
ラップのリズムと翔くんの低音ボイスが耳に心地よく響いてレコーディングしてる翔くんから目が離せなくなった。
デビューしてからも何も出来ない俺の側にいてフォローしてくれて。
リーダー決めの時もそう、実際嵐を支えてるのは翔くんなのに、俺を立てて無理矢理俺にリーダーを押し付けた。
「翔くんの方がリーダーに相応しいよ」って言ったら「リーダーは智くんじゃなきゃ駄目だと思ったから」って笑顔で言うんだ。
人の事を良く見てる翔くんの方がよっぽどリーダーらしいのに。
そうやって一歩下がって周りを見ることが出来る翔くんは年下なのにほんとに凄いなぁ、って尊敬した。一緒に活動してるとどんどん翔くんの魅力に引かれていったんだ。
そして気がついた時には翔くんは俺の中で特別な人になってた。