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黒バスshort stories ver,Christmas

第11章 ゼラニウム ≪高尾和成≫




「高尾君!!」


がばっと後ろから抱きつくと高尾君は素直に抱きしめさせてくれる。
なんだよ。と苦笑しながら首だけ傾けて笑いかける笑顔が一番大好き。

「つか、お前冷たくね?」

「そうかな…?高尾君があったかいだけだよ。」

「そうか?」



いつも笑いを絶やさない高尾君のそばにいると自然と私も笑顔でいられる。抱きつくとふわっと高尾君の匂いがして顔をくっつける。


「今日はやけに甘えたがりだな!俺は嬉しいけど。」

ふと気が付けば彼の腕の中で後ろから羽交い絞めにされていた。
床に座る私たち。先ほど買い物から帰ってきたばかりで、彼の部屋に少しお邪魔しているのだ。


「くすぐったいよ。」

首をすくめて思わず笑い声を洩らす。代わりにチュッという軽い音を響かせて頬に当たる柔らかい感触。
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