黒バスshort stories ver,Christmas
第9章 大人な彼と子供な彼 ≪伊月俊≫
恥ずかしいのと嬉しいのとで何とも言えない気持ちの渦に飲み込まれていく。
突然のキス。
珍しいことではないけど、皆のまえでやられると最高に恥ずかしい。
「先輩のばか。」
ぼそっと言っても彼は聞こえないふりをする。ふと後ろからボールが飛んできて彼にぶつかった。
「いてっ!」
「伊月!てめぇ、人様の前でなにやってんだ!!練習に戻れだぁほ!」
「いって…ごめんな。またあとで。寒いなら遠慮するなよ。」
立ちあがって練習に戻る彼の背中を私は黙って見つめていた。最後の最後まで心配してくれる優しさが心の底から大好きで、彼というよりお兄ちゃん見たいな感じ。
そんな、誠凛高校体育館で過ごす聖なる日。