黒バスshort stories ver,Christmas
第4章 メレンゲのように軽くチョコのように甘く ≪紫原敦≫
「よいしょっと。」
クローゼットから飾りを取り出す。箱を開けると、金や赤の玉飾りからイルミネーション用の豆電球までさまざま。天使の人形まである。
高さは180cmくらいの大きめの類に入る木。これが我が家のクリスマスツリー。
「しーたん、ここでいいの?」
「うん!ありがとう。」
今年は少し違う。
ふぅっと息をつき重かったーと言いながら近寄る彼に箱の中身を見せる。
「わぁ、いっぱいあるね~。あ、これお菓子見たい~、食べていい?」
ジンジャークッキーの飾りをつまみ、へらっと笑う顔が可愛くてまるで天使みたいだと思ってしまう。
「食べちゃダメ。終わったらいっぱい食べよう?」
「わかった~。」