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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第186章 Virtual valentine ― 武将&姫 ―


<幸村の場合>

「へぇ、バーチャルでバレンタインが出来るのかぁ」

幸村は缶ビールを開け口をつけながら、舞の画面を覗き込む。

「誰に贈っているんだ?」

片手でビール、空いた片手で舞の肩を抱き寄せながら幸村は聞く。

「ん?家康?何で徳川家康に贈るんだ?」

「えー、だって、この間ドレス作る時に良い生地が見付からなくて探していた時、家康がぴったりな生地を見付けてくれたんだもん。さすが成績上位の優秀バイヤーだよね、説明しただけで私が望んだような素材を見付けてくれるんだもん」

何の気無しに舞は言ったのだが、幸村はそれを聞き、まゆを寄せてあからさまに不機嫌な顔をする。

「他の男を褒めるのは聞きたくねぇな」

ビールをことんとテーブルに置き、舞からスマホを取り上げ同様にテーブルに置きながら舞を床に押し倒す。

「あ…ちょっと…幸村ってば…」

「俺だけ見ろよ、他の男の事は考えるな」

幸村の熱い眼差しが舞を射止め、舞は情欲の灯った幸村の瞳に気付く。

「うん…幸村…きて…」

幸村の首に両腕を回し、舞は幸村の欲を受け止める。

外は北風が強く吹きすさぶものの、暖かい室内で二人は肌を重ねて深く愛しあうその姿は、チョコレートより甘いものだった。


<終>
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