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<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第146章 貴女に夢中 ― 三成&姫 ―


「秀吉様に至急報告をしなくてはならない事がありまして、申し訳ありませんがそちらが終わってからで良いですか?」

「…」

起き上がってこちらを見る舞様は何とも言えない恨めしい目付きでこちらを見ていらっしゃるので、私は苦笑しつつ舞様を抱き締め言いました。

「申し訳ありません。しかし秀吉様へ報告する事があって登城したのです。そちらが終わりましたが、舞様を改めて伺い、そして今の続きをしましょう」

「三成くん」

「はい…!」

名前を呼ばれ、返事をしたところ、舞様の唇で塞がれました。

舞様が唇を離して、むすっとした表情で言います。

「絶対だよ?御殿に忘れて帰ってしまったら許さないからね」

ああ、何て可愛い事を言ってくださるのでしょう。

「勿論です、こんな可愛い舞様をほうって帰るなんてしませんよ」

「じゃあ、待ってるからね」

私からからだを離して舞様はおっしゃいました。

「はい、では行ってきますね」

私は舞様の額に口付けをし、秀吉様の許へ急ぎました。

待っていてください、舞様、急いで終わらせて、その後は二人の世界を作りましょう。

締められた襖の中で、愛しい貴女が待っていますから。


<終>
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