• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第98章 星に気持ちを乗せる ― 佐助&姫 ―


え?どうして俺の考えている事がわかったのだろう、と俺は舞さんを見た。

俺の表情に、自分の疑問は正解だったと理解した舞さんは笑顔で言う。

「わかるよ、佐助くん、時々信玄様のセリフ真似しようとして失敗してるもん」

「信玄様のセリフ、真似しようとしているの、わかる?」

俺は内心どきりとして聞いた。

「うん、ものすごく真似しようとして、失敗してる。
でもそれって佐助くんらしくて私は好きだよ」

「俺らしくて好き…」

そこだけ、俺の耳に強調して流れてきた。

ああ、どうしようもないくらい、俺は舞さんに惚れていると、自覚する。

「佐助くん」

舞さんが俺の両頬を両手で挟み、顔を舞さんの方向へ向かせる。

「佐助くんは佐助くんらしくいて。私はそんな佐助くんが、好き」

「舞さん…」

満面の笑顔の後ろで星が流れる。

俺の気持ちを、星が舞さんに届けてくれたのだろうか。

「舞さん、愛してる」

俺は舞さんの両手を頬から離し、反対に俺が舞さんの頬に両手を当て、そっと、こちらに流れてくる星と共に、口付けを降らせた。


<終>
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp