• テキストサイズ

<イケメン戦国ショートストーリー集>戦国の見える蒼穹

第96章 優しく、甘い ― 姫&元就 ―


そんな事言われなくても、私はもう、元就さんの事が好き、なのに…

「ああ…ったく!」

私の顔を見て、元就さんの全く、と言った体の言葉が投げつけられたと思った途端、抱き締められ口付けが降ってきた。

角度を変えて何度も口付けをしてくる元就さんに、私のからだの力が抜けていく。

「ちょっと…待って…」

私はようように言うけれど、元就さんには止める気配は、ないみたい。

「待たない」

そう言って、私の着物の袷に手を差し込み、からだに直接触れる。

元就さんは優しく私を撫でる。

その手の動きに私のからだの熱があがり、耐えられない快感が押し寄せる。

「元就…さんっ…」

私のやっとあげた声に元就さんはにやりとして、私をそっと横たえ、更にからだに触れる。

「どうして…そんなに、優しく…触れるの?」

「愛しているからに決まっているからだろう?」

元就さんの愛は、一見乱暴に見えて実はとても甘くて優しい。

その優しさに私は蕩けて、元就さんを包みこみうねる荒波のようにからだをしならせた。

『元就さん、ずるい…』と私の心が叫んだ。


<終>
/ 944ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp