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夢恋

第6章 間章  その熱の意味



 ヒロイン視点


 「ごめんなさいね優仁君、智夏風邪みたいなの」
 「え!?あの、大丈夫なんでしょうか!?」
 「ええ、心配いらないわ、寝てれば治るでしょ?明日になっても様子が変わらないようなら病院に連れて行くから」
 「そ、そうですか」
 「ごめんなさいね」
 「い、いえ、あの!おっお見舞いしてもいいですか?」
 「え?いいけど、うつらないかしら?優仁君繊細そうだからおばさん心配なんだけど」
 「大丈夫です!!」
 「そう?なら、どうぞ。私そろそろ仕事の時間だから出かけるけど、鍵は智の借りて閉めてくれたらいいから」
 「はい!」


 そう言われて中へと入る。
 この家にはもう何度も光栄な事に遊びに来ている。
 普段家に友達を入れないと言ってたから最初は期待してはいなかったんだけど、何故か大野君のご両親に気に入ってもらえたおかげで今では互いの家にお泊りできる関係だ。
 大きな音を立てないようにして2階にあがり大野君の部屋のドアをノックするけど返事はない。
 寝てるのかな?と思いながらそっとドア開ける。


 そこは本当に初めてみた時にも思ったけど彼らしい部屋。
 置いてあるもの全てが大切にされている感じ。
 そっとベットへと近づくとぐっすり眠っている大野君の姿。

 この顔をテレビで見た時は思ったけど、本当に気持ち良さそうに眠っている。

 恐る恐るおでこに触れてみれば思ったよりは熱は高くないみたいでホッとした。


 「優仁君、おばさんでかけるわね」
 「はっはい!!」
 「智のこと宜しくね」


 突然かけられた言葉に身体がビクッとなるほど驚いた。
 そして訪れた静寂。
 このままジッと顔を見ていても飽きないのだけど、もし起きたらと思うと不振な事は出来ないと持ってきていた鞄から夏休み帳を取り出す。

 大野君の机の上にも同じ夏休み帳があり、用意してたんだなぁとホッコリとした気持ちになりながらそれを手に取る。

 今日は午前中に勉強して外に出かけようと話していた。

 テーブルの上に夏休み帳を開いてサラサラと記入していく。

 中学一年の問題なんて考えるまでもない。
 これでも高校を卒業していたから、それなりに学力はある方だ。
 勉強も嫌いじゃなかったから成績もよかったほうだし。

 
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