第3章 激動の序章曲
【轟side】
そして歌が歌を歌い終えると、そのままふらりと倒れた。
「「歌(ちゃん)?!」」
俺たちは全員で歌のそばへ駆け寄る。
轟「気絶してる…?」
切「びっくりしたー!」
俺が歌が気絶していることを確認すると、切島は安堵した様子を見せる。
親「おのれ、あのくそ女…。」
歌のことに気を取られてばかりだったが、敵のほうは大幅にダメージをくらい、満身創痍だった。
黒い靄男と親玉はどうやらかろうじて意識があるという感じだったが、脳無のほうは完全に伸されていた。
親「騙したな…。治癒の個性だと見せかけてこんな凶暴な個性だとは…。」
轟「凶暴…?」
その言葉に、いら立ちを覚えた俺は氷結を発動させようとしたその時。
オ「だめだ!みんな、彼女を連れて下がりなさい!」
オールマイトの牽制の声が響く。
緑「どうしてですか?!オールマイト!」
オ「大丈夫だ緑谷少年!優雅崎少女がここまでしてくれた!あとは大丈夫!」
ぐっ!と親指を立てる。
確かにここまで体力が削られていればあとはもう大丈夫だろう。そう思い込んだその時だった。
親「そうはさせませんよ。」
黒い靄が俺たちの目の前に現れ、その中から親玉の手が歌に向かって伸びてくる。俺の氷結じゃ間に合わねぇ!
全員がもうだめだ、と予感したその時。
親玉の手に銃弾らしきものが突き刺さる。
?「みんな、待たせたな」
?「遅くなったね」
天「1-A、クラス委員長、飯田天哉…、ただ今戻りました!」
その声に全員が出入り口のほうを振り向く。するとそこには先生たち…もといプロヒーローが勢ぞろいしていた。