第11章 聖なる日の苦労-N-side
お店の中に入ると、
もう閉店間近って感じだった。
俺はちゃんとキャップを被って、
店員さんに近づいた。
「あの、妻に……プレゼントなんですけど
ネックレスなんてあります?」
〈奥様にですか……それではこちらは?〉
店員さんが出してきたのは、
臼ピンクでハートの形のネックレス
「……あの、普通じゃない妻なんですよ」
〈……はい?〉
そうなりますよね。
でも、なんかこれは違う気がして……
「……他にも見せてもらってもいいですか?」
〈か、しこまりました。〉
さん、ワタシ選んでますから
待ってなさいよ。
〈お客様、こちらはいかがでしょうか?〉
ただいまPM11:45
「あ、それ……いいっすね」
決まりそうです。