第5章 全てのきっかけ-N-side
急にの口から出たその単語
"面倒"
「……それって『って言ったの!』
「……言ったって……へ?」
急に体を離して大きな声で言うの目にはたくさんの涙が浮かんでいたわけで、
『和也がゲームしてるときに…っ…
いろ…っ…んな話してたら"面倒"って…
そう言ったから……から…っ…!』
たぶん俺ゲームの中のこと言ったと思うんだけど、そんなの聞き入れない気がするのでとりあえず和くん抱きしめます。
『嫌だ…っ…離して!』
「離さないよ。可愛いもん」
『……ふざけないで!』
「はいはい。ごめん、ごめん」
なんて子供をあやすみたいに、
優しくの頭を撫でてあげた。
『面倒…っ…なんでしょ?』
「んなわけあるかい(笑)」
『じゃあ……なん、で…』
「…………可愛いんでしょうな」
『…………なに言ってんの?』