第5章 全てのきっかけ-N-side
12月19日(曇り)
二宮家ただいま凍りついております。
まぁ、それはワタシのせいでありまして…
「…ねぇ」
はい、無視(笑)
リビングから出てって階段をドンドンと
わざと響かせるの足音
そう。奥さんを怒らせてしまいました。
「…………ゲームしすぎ、ですかね」
原因がワタシであることは空気で察知しましたけど、実際なにをしたのかよくわかんない
とりあえず、反省の意味でDSを閉じます。
「…………あ、さん」
その姿をジッと恐い目で見る
なんか後ろから……刺されそうなんですけど
「あの……俺なにしたんすか?」
『…………』
「黙られると和也くん困るよ?
ちゃんと言ってくれませんか?」
『…………』
はぁ……黙るの一点張りですか。
「…………じゃあもういいよ」
『…………』