第11章 大野さんとの1日
撮影が再び始まり
大野さんが
また真剣モードに入る。
こっからまた
何度NGがでるのかと
不安になっていた私を
安心させてくれたのは
大野さんの先程とは
全く別人のような
演技力。
周りのスタッフも
共演者も
監督さえも驚いてる。
3時間後…
「カットォォ!」
「はい、OKでーす!」
という声が
スタジオ中に鳴り響く。
大野さんは
カットがかかった瞬間
倒れこんだ。
『大野さんっ!』
私は何人かのスタッフに
手伝ってもらいながら
タクシーまで
大野さんをかついで
家に帰った。