第1章 *
「っ…ああ!…まこ…とせんぱ…い」
「なーにー?怜」
「そこは…ダメ…です!」
***
岩鳶高校プールサイドにて。
僕は先輩や渚くん達にマッサージを施してもらってます・・・。
美しくない。
なぜなら、先ほどバッタの練習をしていた時…
『怜、うまくなったよね』
『うんうん!すごくいい感じ!』
『当たり前です!理論は完璧ですか
ら!』
と立ち上がろうとした瞬間。
背中に激痛が…!
そう…事もあろうに背中をつってしまったのです…。
美しくない。
そして時は今に戻り、
鬼のような…間違えました。
とても優しい先輩と同級生がなんとかしてくれているんです。
「怜ちゃん?マッサージしないともっと筋肉とか痛めちゃうよ?」
「もう痛いんですけど…」
「怜が無理するからでしょ」
「ほらほら、怜ちゃん起きちゃダメだよー?」
「真琴、変われ」
「はる?」
「どこが痛む?」
「腰の上の方が…」
「…鯖を食べれば治る」
「治りません!」
…はぁ…県大会まであと何日と江さんにもプレッシャーかけられているのに…。
「大丈夫だよ、怜」
「真琴先輩…」
「ただつっただけだろうし、今日は見学して家に帰ったらよく風呂であったまってよくストレッチしておきなよ」
「はい・・・」