• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第12章 私立リアリン学園!~ノア~ 情熱編




服の汚れを払いながら、腕時計を見る。

もうすぐ昼休みが終わる。



「5時間目、出るよね?」



「………普通、先生にそう言われたら、断れるわけがないんだけどー」



髪についた葉っぱをフルフルと首を振って落としながら、相変わらずのんびりしているノア。



「急ごう。ほら、学校まで競争!」



私は、腕を上下に振って、走り出す体勢を見せる。



「マイン先生、慌てないで」



ノアは、すぐ後ろの木の陰から、自転車を押してきた。

優しいブラウンカラーが、ノアっぽい。

長く乗っているようで年数を感じるけれど、よく手入れされているみたい。



「乗ってー」

「自転車だったんだ」

「うん。ここまで歩くのめんどーだったから」



私は、ノアの広い背中につかまる。



「出発~」



呑気な口調で。

ノアがペダルを漕ぎ、自転車は走り出す。



だけど………。



草むらのせいか、二人乗りのせいか、なかなか進まない。

やっぱり、走った方が早いかも?



「マイン先生、もうちょっと、しっかりつかまって」



「こう?」



私は、腕に力を入れて、ノアの背中に身体を密着させる。



「うん、そう。マイン先生の胸、柔らかくてあったかい」



「………っ、だから、しっかりつかまってって言った?」



「正解~」



楽しそうに声を上げて笑う、ノア。

そんなノアに、私も嬉しくなって、一緒に笑う。

ノアの背中から伝わってくる鼓動が、私の鼓動と重なってる。





笑い声に呼応するかのように、昼休みの終わりを告げるチャイムが、風に乗って聞こえてきた―――。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp