第27章 「朝だよ?」 逆ハー
「一松、朝だよぉ?」
まるで生きているのかわからないくらい静かに眠る一松。
起きない……
「いちまーつ、いちまーつ!」
「……うるさい。他の奴起こせよ」
「えー?わかった……カラまーつ」
「おい」
奥へ手を伸ばしてカラ松を起こそうとすると一松に腰を捕まれる。
「あれ?起きる気になった?」
「なんで俺を横切ってクソ松起こそうとか思うわけ?」
そう言いながら、一松に足払いされて布団へ倒された。
「他の奴起こせって、一松が言ったんだよ?」
「……俺をまたごうとしただろ」
「だ、だってそうしないと……ぁ、ちょっと……っ」
スルリと太ももを一松に撫でられる。
「あ?お、おい……今日なんでストッキングなんて履いてんの?」
「今日就活行こうと……ゃっ」
ストッキングのラインを楽しむように肌を撫でまわす一松。
「ヤバいね……ストッキングエロすぎ。
……ねぇ、破いていい?」
「えっ!?ダメだよっ」
また変なスイッチ入ってるー?!
「何楽しいことしているんだ?いちまぁつ?」
「カラ松っ?……きゃっ」
後ろから首筋にキスをして、腰のラインをなぞるカラ松。
「……何、勝手に触ってんだ、クソ松」
「ノンノン、自分ばっかりいい思いするんじゃないぜ?ブラザー?」
「ふっ二人ともっ……やっ……喋りながら撫で回さないで!」
「そうか、しゃべらず静かにやればいいんだな?
一松、ストッキングはやるから上は俺のものだぞ!」
「ヒヒッ……りょーかい」
「って、ち、ちがっ……ゃあっ……」
結局、ストッキングは破られた。
ダメすぎる……
一体、誰から起こせば正解なのー!?
そうやって悩んでるうちに結局、六つ子が起きるのは昼近くになってしまうのだった。