第25章 猫とカラ松
<ヒナside>
よく晴れた日の午後、
「……なぁ、レディ?」
「ん、なぁに?」
家で家事の手伝いをしていると、必ず一緒に手伝ってくれるカラ松。
「いつになったら、俺とデートしてくれるんだ?んー?」
……最初にデートに誘ってくれたのはカラ松だった。
正体がバレてしまったし、なんだかんだ家で一緒にいるから、すっかり忘れてた。
「えーと……いつも一緒にいるじゃない?」
「も、もしかして約束を忘れていたのか?」
「えーと……うん♪」
「そんなキュートな顔をっ!
くっ、レディ、いつから俺を弄ぶリトルデビルにっ!」
ガクッ!と、うなだれるカラ松。
リトルデビルって……小悪魔?
「ごめんごめん、じゃあ、どこいく?」
「動物園」
「十四松と一松と行った」
「映画館」
「チョロくんと行った」
「ショッピング」
「トッティと行った」
「水族館」
「トト子ちゃんと行った」
「遊園地」
「みんなで行ったじゃない。
おそ松くんとは競馬ばっかり連れてかれるけど……
そういえばカラ松とは二人で出かけてないね?」
「やっぱり俺を弄んでないか!?レディ?」
「そうかも?
だってカラ松可愛いんだもん」
「か、可愛いっ?!
レディ、男に可愛いなんて言うもんじゃない。
それならクールとか、セクシーとか、ダンディとか言ってもいいだぜ?バーン」
「ふ……っ、あははっ!
あ、肋骨折れたかも」
「レディーっ!?」
カラ松をいじると幸せ過ぎて、おかしくなりそうだ。