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【松】猫と六つ子

第21章 猫とおそ松


<おそ松side>

やっちまった。
どーしてこうなる?
傷つけたくないのに……



兄弟達はすぐに気づく。

「ねえ、ヒナがいない」

「……おそ松兄さん」

一松はすぐに俺を見た。こうゆうとき一松は本当に冴えるよな。

「また何かしたの?」

「ほんっとに、おそ松兄さん!いい加減にしなよ!」

「おい、おそ松どうなんだ?」

「うっせーなー
……ちょっと無理矢理ベロチューしただけだし」

「なっ?!」
「……は?」
「え?」
「まじ?」

言った瞬間、俺はカラ松に殴られた。
いいんだ。
殴られるために言ったし。
そのあと一松にも殴られたのは予想外だったけど。




みんなでヒナを探した。
近くの公園にいるのをカラ松が見つけて連れてきた。

「レディはおそ松と二人で話したいそうだ。
俺達は下にいるから、何かあったら呼べよ?」

「ありがとう、カラ松」

ヒナの頭を撫でて、降りていくカラ松。
それをみて俺はまたイラッとした。



しばらく沈黙が流れ、俺は我慢できなくなって口を開く。

「……俺は、謝んないよ」

いつでもそうだ。
ヒナを見てるとしたくなるし、触りたくなるし……好きだから。

「……い、嫌じゃない」

「へ?」

「嫌なんかじゃない……す、好きだから」

いつもよりも真っ赤になって、一生懸命言葉を作るヒナが死ぬほど可愛くて……
俺は我慢出来なくなってヒナにキスをした。

「ちょっ、ま、まって……」

「無理……お前可愛い過ぎ」

「みんな下にいるし!」

「好きだ」

俺は耳元で伝えた。
ヒナは抵抗するのを止めて、嬉しそうに笑顔を見せた。
そうか……最初からちゃんと伝えればよかったんだ。



「……ズルい」

緩まった抵抗に俺は自分を止められず、ヒナに何度もキスを降らす。
ヒナの服に手をかけようとするが、俺の手は空を切った。

「ニャ、ニャー……」

「うそだろ……何でここで猫なわけ!?」

俺は収まらない欲求をどこにもぶつけられず脱力した。

「くそっ!元に戻ったら覚悟しろよ!」



俺の本気はこんなもんじゃないからな!
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