第21章 猫とおそ松
<ヒナside>
「……ってぇっ!」
「どーしてすぐ邪魔するの!?」
「いいじゃん!減るもんじゃないし!」
「減るし!セクハラだし!」
私が家事を手伝ってると、おそ松はいつも触ってくる。
ほっとくとエスカレートするので、制裁するしかなかった。
「だって見てるとムラムラするし!しょうがねーだろ!」
「ムッ……しょ、しょうがなくないから!」
「エプロン姿でさー、俺のパンツ畳んでるヒナがいるのに、何もしねーほうがおかしいだろ!?」
「へ、変態!」
私はポケットの薬を飲んで部屋を出た。
「……今日は3分……」
「おそ松兄さんといるとヒナちゃん、すぐ薬飲んじゃうよね。
もはや夫婦コントにしか見えなくなってきたんだけど?」
一松が時計を見て呆れ顔で言うと、はぁーとスマホをいじりながらため息をつくトド松。
「おそ松兄さん、いい加減その小学生みたいなちょっかいの出し方やめなよ」
「はぁー?」
「いるよねー?こーゆう好きな子いじめちゃう奴。結局、嫌がるまでやりたい放題」
「うちの長男はいじめと言うより、ただのセクハラでしょ」
「あーもう、うるせーなぁ!
お前らだって触りたいくせに!
……便所!」
チョロ松とトド松の辛辣な言葉に、おそ松は我慢出来なくなり居間をでていく。
「僕らがヒナちゃん触ってると猫でもすぐキレるくせに!」
「……理不尽だよな」