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【松】猫と六つ子

第16章 真実と葛藤


<トド松side>

ヒナちゃんの夢をみた。
僕に向ける可愛い笑顔。
柔らかな髪。
透き通る白い肌。
このまま僕の中に閉まっておきたくて、優しく抱きしめる。
抱きしめ……ん?
やけにリアルに感じ、僕は目を開けた。



僕の腕の中にヒナちゃんはいた。



まだ夢を見ているのかと、僕はヒナちゃんの肌に触れてみる。
や、柔らかい!?
動揺した僕は後ろで寝ているおそ松兄さんとぶつかってしまった。

「……あん?なんだよトド……なっ!」

おそ松兄さんが更に後ろのチョロ松兄さんにぶつかる。

「ん、もう起きるじか……ほぁっ?!」

「……レディ、さぁもっとこっちへ」

「触るんじゃねー!クソ松!……あ?」

寝ぼけてヒナちゃんを抱きしめようとしたカラ松兄さんを、寝ぼけたままの一松兄さんが蹴り飛ばした。



ヒナちゃんはまだスースーと可愛い寝息たてて眠っている。
スカートからのぞく生足が艶かしくて、僕は生唾を飲み込んだ。
もとい、全松が釘付けになっていた。

「ヒナー!朝だよー!」

呆然としている僕らをよそに十四松兄さんがヒナちゃんを揺すって起こす。

「……十四松、もうちょっと……」

十四松兄さんを引っ張り、抱きついてまた眠る。
何、この状況?!
十四松兄さんが羨ましいんだけど!?

「……ヒナ」

ヒナちゃんは一松兄さんに声をかけられ、赤くなってバタバタと暴れる十四松兄さんを離し、目を擦りながら周りを見渡した。



「え……お、おはよう?」
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