第48章 夢に囚われて ~チョロ松王子~
「うわぁあああああっ!!!」
チョロ松は叫び、目が覚める
いつもの部屋、いつもの布団
ろくな夢ではなかった……
ヒキガエルに捕まり奴隷のようにこき使われ、身体はベタベタになるわ、キモいわで……
冬眠中に脱走してやっとのことで逃げられたのだ。
チョロ松は震える手で動悸が激しくなっている胸を押さえながら、部屋を確認する。
ヒナちゃんがいない……
チョロ松に一抹の不安がよぎる。
「ヒナちゃん!!!」
手にまた紙を握っていることに気がついた。
一言だけ書いてある。
「ゲームオーバー」
夢と現実がわからなくなった。
恐怖で自分の血の気が引いていくのを感じる。
「ピーッ」
窓から鳥の鳴き声が聞こえる。
振り返るとチューリップが1本窓際に置いてあった。
「……ヒナちゃん?」
恐る恐るチューリップにキスをするチョロ松。
「……チョロくんの馬鹿っ!」
「え?ヒナちゃん……っ!?
こ、ここここれは夢???!!!」
手のひらに乗った小さなお姫様にチョロ松は怒られ続けるのであった。
チョロ松 BADEND
TOTAL
-4 ×2
腹をかかえて笑う夢魔
「ここまで酷いと逆に同情するよね……
ま、元に戻せるかは王子様次第だね」
コロコロコロ……
「あと三人だ、お次は……」