第41章 君に捧げる 【おそ松 チョロ松】
<ヒナside>
お風呂を出て、部屋に戻るとしっかりと閉められている襖。
薄暗く、また布団が全部敷き詰められている。
暗い……
襖を少しでも開けようと中に入ると、盛り上がっていた布団が動き、私は足を引っかけ布団に転がった。
「あ、ごめんね?」
「……レディ?」
「えっ!カラ松?」
てっきりおそ松が寝ていると思っていたので、私は驚き寝ているほうへ振り向いた。
「……レディ、ちょうど話があったんだ」
そう言って少し身体を起こしたカラ松は、布団から出てこずに何故かサングラスをかけた。
「え?こんなに暗いのにサングラスするの?」
「ああ……
ここにおいで」
カラ松は布団の横を開け、私に座るように促す。
私が素直に隣に座るとガバッと布団ごと覆い被さってくる。
「カ、カラ松っ!?」
「昨日……
なんで俺にはキスをした?」
「え、えっ!?」
「なんでかって聞いてんの……」
なんか声が……おかしい?
「……カラ松?」
「カラ松が好きなの?」
そう言いながら、さも当たり前のように私のお尻を揉み始める。
……これは……違う。
私は覆い被さっている人物のサングラスをそっと外した。
「おそ松くん……
カラ松はお尻いきなり揉みだしたりしないよ?」
「揉むかもしんねーじゃん。
こんなエロ尻」
結局、寝ていたのはおそ松だった。
「……結構似てただろ?」
襖を少し開けて少し明るくなった部屋で寝転びながら、おそ松が話し始めた。
相変わらずの寝癖。
「うん……
真似してると間違えるね……」
今まで間違えたことはなかった分、ショックなんだけど。
「お前は結構見た目よりも声で判断してるだろ?
でも、俺ら六つ子だからなぁ。
似せようと思えば、どいつもできるよ?」
「えっ?全員?」