第36章 風邪を引いた猫
<一松side>
いつものごとく、朝食(ほぼ昼)を食べてたんだけど……
「……レディ?顔が赤いぞ?」
「えっ?」
カラ松兄さんはすぐに食事をやめて、ヒナのおでこを触りに行く。
「ほんとだっ!大丈夫?!」
「少し熱い……すぐ寝たほうがいい。
布団用意してくるから」
「十四松、母さんに薬貰ってきて」
「あい!」
こーゆうときカラ松兄さんとチョロ松兄さんは早い。
俺は見てるばっかりだ……
とりあえず飯の片付けでもしとこ……
「あっごめん一松、やるよ!」
「いいって……早く寝ろ」
「そーだよっ!ほらっ動かないほうがいいって!」
「貰ってきた!」
「はいっ、お水」
トド松にコップを渡され、言われるがまま、ヒナは薬を飲んだ。
さっきより頬が赤くなってきてる……
大丈夫か?
「……飲んだか?」
「う、うん……わっ!」
薬を飲んだことを確認すると、おそ松兄さんはヒナを抱き上げた。
「うわっ身体ポカポカじゃん!
自分で気づかなかったの?」
「わ、わかんない……赤くなってる?」
「わかんないって……
まーいいや、十四松、襖開けて」
おそ松兄さんはヒナを抱き上げたまま二階へ連れていった。
チョロ松兄さんが水やらタオルやら持って後ろに続いた。
全員でついていくわけにもいかないので、俺と十四松とトド松は居間に残って飯の片付けをした。